総合病院には、医師や看護師の他にも、様々な職種のスタッフが勤務している。例えば、薬剤師や心理療法士をはじめ、作業療法士、理学療法士など挙げれば枚挙に暇がない。医師と看護師は、手術の際にオペカンファレンスという打ち合わせを行ったり、患者が亡くなったときには、デスカンファレンスを開いて反省会を行ったりする。このように、カンファレンスと呼ばれる打ち合わせは、医療機関において欠かせない重要な職務だ。
特に、総合病院においては、他業種との連携が不可欠なので、様々な職種のスタッフが集まるカンファレンスが開かれている。このようなカンファレンスは、合同カンファレンスや異業種カンファレンスなどと呼ばれている。合同カンファレンスには、特定の患者の治療に関わる、全てのスタッフが参加しなければならない。
また、治療のプロセスについて医師がリードすることが基本だが、総合病院のスタッフで最も数が多いことから、案件によっては看護師が仕切る場合もある。看護師の中でも、看護主任や看護師長などの管理職に就く者が、カンファレンスで主導的地位に立つことが多い。認定看護師や専門看護師など、特定分野の専門知識を持つ看護師が、医師の代わりにカンファレンスの主導権を握ることもあるだろう。
カンファレンスでは、医療従事者以外のスタッフにも傷病や治療の内容が知らされる。しかし、患者の個人情報について、医療従事者でなくても、病院スタッフとして守秘義務が課される点があることは当然といえるだろう。